すぐ泣いてしまう子との向き合い方|涙の裏にある気持ち
こんにちは、ぷでぃまです!
すぐ泣いてしまうお子さんについて、先に結論をお伝えします。目指すのは涙を止めることではなく、泣いたあとに戻ってこられる形をつくっておくことです。
できないとすぐ泣いてしまって。この子は気持ちが弱いんでしょうか…
よく聞くお悩みです。なわとびが引っかかった瞬間に泣く。ちょっと注意しただけで涙が止まらなくなる。周りの子が平気そうに見えるほど、心配になりますよね。
現場で子どもたちを見ていて思うのは、泣く子が弱いわけではない、ということです。気持ちを言葉にする手段が、まだ涙しかない。それだけのことが多いです。
この記事では、涙の読み分け方と、泣いたあとの戻り方を順にお話しします。
この記事で分かること
- 涙は弱さではなく、言葉になりきらない気持ちの出口だという見方
- 「悔しい・怖い・疲れた」で涙を読み分けると、対応が変わる話
- 泣いている最中に親がやめておきたいこと
- 泣いたあと、その日のうちに戻るための小さな形
- 涙が減っていく子に、何が起きているのか
涙は、気持ちがあふれた出口です

まず、泣いている子の中で何が起きているかです。
うまくいかなかった悔しさ、見られている恥ずかしさ、また失敗するかもしれない不安。これが同時に来ています。大人なら「悔しい」と言葉にして少し落ち着けますが、その置きかえがまだ育っていません。
だから、あふれた分が涙になって出てきます。順番が逆なのです。気持ちが弱いから泣くのではなく、言葉が追いつかないから泣く。
小学生のうちは、この差が同学年でもかなり開きます。同じ場面で平気そうに見える子は、我慢が上手なのではなく、言葉にするのが早いだけだったりします。
「泣かないの」は、いちばん効かない声かけです。子どもは悔しさに加えて、泣いている自分まで責め始めます。
最初にやめたいのは、涙そのものを止めようとすることです。「悔しかったね」と、気持ちのほうに名前をつけてあげる。それだけで、次から少しずつ言葉が出てくるようになります。
涙は3つに読み分けると、対応が変わります

ふたつめは、涙の中身の話です。同じ泣き方に見えても、原因が違えばやることも変わります。
現場では、だいたいこの3つに分かれます。
- 悔しい涙 … できると思っていたのに、できなかったとき。前を向いている涙です
- 怖い涙 … 失敗や痛みが不安なとき。鉄棒や跳び箱で多く出ます
- 疲れの涙 … 暑さ・寝不足・空腹のとき。理由が体のほうにあります
見分け方はかんたんで、泣きだす前を思い出すことです。挑戦したあとなら悔しい涙、順番を待っている間なら怖い涙。夕方や暑い日にいつもより早く崩れるなら、疲れの涙を先に疑います。
べつに悲しいんじゃないのに、涙が出てくる
正直な感想だと思います。悔しい涙は、本人も理由をうまく説明できません。
大事なのは、悔しい涙を励ましで押し戻さないことです。もう一回やらせるより、まず出しきらせる。怖い涙なら課題を下げる。疲れの涙なら、その日は終わりにする。中身が違うのに同じ対応をすると、どれもうまくいきません。
泣いている最中は、言葉を減らす

三つめは、泣いている真っただ中の関わり方です。ここでやりがちなのが、説明と励ましです。
「そんなことで泣かないの」「もう一回やればできるよ」。悪気はありませんが、泣いている間の子どもは耳から情報を入れられません。話は、落ち着いてから届きます。
やることは3つだけで足ります。
- 場所を少し変える … 列から外れて、日陰やすみっこへ
- 座らせて水を飲ませる … 泣くと呼吸が浅くなり、水分も減ります
- 黙ってとなりにいる … 背中に手を置くくらいで十分です
このとき、ひとつ気をつけたいことがあります。泣きすぎて息が吸えない、手足がしびれる、顔色が悪いといった様子が出たら、練習は切り上げてください。座らせて、吸うことより吐くことを長くします。4つ数えて吸い、8つ数えて吐く。
夏場はもう一段の注意が必要です。泣いて呼吸が乱れている子は、暑さの影響も受けやすくなります。日陰へ入れて水分をとらせ、頭痛や吐き気、汗が止まるといった変化があれば、そのまま医療機関へ相談してください。がんばらせる場面ではありません。
泣いたあと、その日のうちに小さく戻る

四つめが、この記事でいちばん実際に使えるところです。泣きやんだあと、その日の終わり方を変えます。
やってほしいのは、できる高さまで下げて1回だけやることです。跳べなかったなわとびなら、回さずに前後にまたぐだけでもいい。ねらいは成功ではなく、泣いて終わらなかったという記憶を残すことです。
逆に避けたいのは、泣いた種目をその日そのままの難しさで続けることです。もう一度失敗すると、次はその種目の前で泣くようになります。
そして、無理に戻さない日があってもかまいません。涙が出るほど嫌になっているときは、練習の組み方そのものが子どもに合っていないことがあります。回数や頻度の決め方は子どもが練習を嫌がる・続かないとき|コーチが親御さんに伝えている3つのことにまとめてあります。続かない原因が気持ちではなく設計にある、という話です。
涙が減った子は、何が変わったのか

最後に、いちばんお伝えしたいことです。
泣く回数が減っていく子には、共通点があります。強くなったからではありません。失敗しても責められない場所ができたことのほうが大きいです。
泣いたことを責められた子は、次から失敗を隠すようになります。涙は減っても、挑戦も減ります。
だから、まず泣いたあとに戻ってきたこと自体を認めてあげてください。「泣いたけど、もう1回やったね」。この一言が、次に泣いたときの立ち直りを早くします。
もうひとつ効くのは、親御さんが見る側ではなく、やる側に入ることです。となりで一緒にやると、採点される時間ではなくなるので、そもそも涙が出にくくなります。運動が苦手でも成り立つやり方を運動が苦手な親でもできる、子どもと一緒にやる練習3つに集めました。
今日できる一歩は、次に泣いたときの第一声を決めておくことです。「悔しかったね」でも「疲れたね」でもいい。涙に名前がつくと、子どもは少しずつ言葉のほうを使い始めます 🌱